福井で小さな本屋はじめました。

JR福井駅前に小さな新刊書店「わおん書房」ができるまでとそれからの記録

わおん書房2020年の目標

こんにちは、わおん書房です。

 

あけましておめでとうございます。

2020年もどうぞよろしくお願いいたします!

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ずいぶんご無沙汰しておりました。

前回の更新が2019年9月17日。

いくらなんでも、ちょっと間が空きすぎですね(…汗)。申し訳ありません!

2019年最後の3ヶ月はイベント目白押し。気がついたら年が明けていた、というのが実感です。ざっと振り返ってみると

 

10月 図録カフェ(by 芸術専門楽群さん)

   大人の絵本会vol.1(by 絵本セラピスト まつやまちぐさ さん)

11月 製本教室(by 村上製本 村上亜沙美さん)

   大人の絵本会vol.2(by 絵本セラピスト まつやまちぐさ さん)

12月 カレンダーワークショップ(by Tetoiroさん)

   大人の絵本会vol.3(by 絵本セラピスト まつやまちぐさ さん)

 

けっこうやりましたね~(笑)。

お陰さまでどの会も盛況で、たくさんのお客様の笑顔に接することができた至福の時間でした。楽しかったなぁ~♪

 

でも、過去にひたってはいられません。

2020年新しい年に向けての目標を明記しておきます。(有言実行です!)

 

1.オンラインショップをオープンさせる。(お待たせしてしまってすいません…)

2.わおん書房主催のイベントを企画する。

3.旅に出る。

 

あれ?3はプライベートの目標?と思われたかもしれませんね。

2019年は福井から、いいえ店周辺から外に出る機会がほとんどなく、文字通り仕事に明け暮れました。でも、文化の拠点となる"小さな広場”を目指す店主しては、広く知見を得る必要を強く感じるのです。感性を磨き、アンテナの感度を高めるためにも旅に出たいと思います(要するに、純粋に旅したいだけです)。

 

さて、2020年もすでにいくつかのイベント開催が決定しています。

1月26日(日) 大人の絵本会 vol.4

2月8日(土)‐24日(月) 弁造さんのエスキース展~今日も完成しない絵を描いて~
2月8日(土) 奥山淳志『庭とエスキース』(みすず書房)出版記念 トーク&スライドショー

 

2月29日(土) 『まとまらない人』刊行記念 坂口恭平全国ツアー @わおん書房


今後も情報発信してまいりますので、ホームページやSNSをチェックしてくださいね!

あと、次の更新まで間が開かないようにブログも頑張りますので、よかったらこちらものぞいてみてください。

 

素敵な絵に囲まれて…

こんにちは、わおん書房です。

 

少し更新があいてしまいましたが、その間に、わおん書房では『ことばの生まれる景色』nakaban原画展がスタートしました!

 

先週の定休日は、この原画展の設営に追われました。

まずは火曜日の午前中に荷物が到着。

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ドキドキしながら荷ほどき。

そして取り出した原画と対面。

その瞬間のときめき!!

 

でも、うっとりしてはいられません。

取り出した12点の原画の配置を考え設置し、関連書籍も並べていきます。

今回の展示会の来場者限定プレゼントのオリジナルしおりとスタンプも設置。

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ちなみに、オリジナルしおりに押すスタンプは、画家のnakabanさんがデザインしてくださったもの。好きなしおりを選んで(裏に書かれている文面がみな違っています)、スタンプを押して紐をつければできあがり!

設置用什器がうまく届かなかったり多少のアクシデントはあったものの、水曜日の夕方には設置完了。

 

そして12日の朝。

昨日の雨も上がり素晴らしい秋空が広がりました!

(店主は強力晴れ女なのがちょっと自慢です。)

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初日は平日だったにもかからわず、展示を楽しみにしてくださっていたお客様がたくさんご来店。

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「素敵な展示会でした!」

の声に、ほっと胸をなでおろす店主でした。

 

お客様のご感想はそれぞれ。お好きな絵も、その訳も様々です。

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*大人気の絵のひとつ『自選 谷川俊太郎詩集』より

 

 ある本の文章があって、そこから絵が生まれ、絵からまた様々に思いを馳せる。

そんな豊かな時間を過ごしていただければ、こんな嬉しいことはありません。

 

閉店後、誰もいなくなった店内で、ひとり絵に囲まれる…。

実は、一番ぜいたくな時間を過ごしているのは 店主かもしれません。

 

さて、19日(木)から原画展の後半戦がスタートです。

是非、ご自身のお気に入りを探しにおいでくださいね。

 

~お知らせ~

時間がかかりましたが、ようやくホームページができました。

イベントの告知や本の紹介も行っています。

こちらもご覧いただけると嬉しいです!

waon-books.com

つなぐ・伝える

こんにちは、わおん書房です。

 

金津創作の森で開かれている「蜷川実花・宏子 二人展」に行ってきました。

木々の緑に囲まれた金津創作の森で展開される極彩色の世界。

はじめはそのあまりの色鮮やかさに度肝を抜かれ圧倒されるのですが、空間に身を置くうちに、手仕事で作られる作品の持つぬくもりに包まれ不思議と心が落ち着いてきます。

 

キュートでポップな母、宏子さんのキルト。

気が遠くなるほどたくさんのヨーヨーキルトをつないだ作品の各々は布でできた小さなモチーフに過ぎませんが、それをひとつひとつつないでいくことで、思わぬ世界が広がっていきます。 

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 娘、実花さんの華やかな写真パネルは圧倒的な存在感!

でも、そこはさすが親子。絶妙のコンビネーションで作品が互いに調和し引き立てあっています。

展示会場を出ると、再び森の緑の中。夢の中から現実の世界に戻ったような不思議な感覚に陥りました。

 

さて、この1週間の出来事のハイライトといえば 、やはりこちら!

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福井の本屋HOSHIDOさん主催のトークイベント。

小さいながらもキラリと個性が光るミシマ社、ライツ社の営業担当者を招いたイベント会場は、本を扱う仕事に携わる人、出版社・本屋を応援したい人、本が大好きな人、いろんな人が入り乱れて不思議な熱気に包まれました。

 

出版社の方が作る本には、1冊1冊に熱い想い(魂)が込められています。その想いを一人でも多くの人に伝えるべく奔走していらっしゃるのが営業の方。

営業の実演などリアルな姿から垣間見られる営業担当者の熱意と工夫。

本を販売する身としては1冊に込められた重みを感じずにはいられず、改めて1冊1冊を大切に読者に届けていかねば…と襟を正す思いです。

 

本に込められた想いを伝えるのが営業の仕事なら、その想いを読者へとつなぐのが本屋の仕事。そして、その周りにはたくさんの支えてくださる人達がいるのだということに気づかせてくれた素敵なイベントでした。

 

こんな素敵なイベントを企画をしてくれたHOSHIDOの佐藤さん、どうもありがとうございました!そしてミシマ社の三島さん、渡辺さん、ライツ社の高野さん、熱い情熱をありがとうございました!!

その情熱、しかと受け止めさせていただきました!

自分拡大中(^^)! +原画展のお知らせ

こんにちは、わおん書房です。

 

わおん書房もオープン4ヶ月を過ぎ、ようやく店主も本屋の日々に慣れ…

と言いたいところですが、現実は、いまだバタバタ右往左往の每日!

自分のキャパの小ささを嘆く日々が続いています。

 

そんな今の私の心の拠り所は、安田登さんの著書。

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 こちらはInstagramFacebookでも紹介させていただいたのですが、古典の常識を覆す目からウロコの2冊!

 

古典は、長い時を経るうちに様々に解釈され、本来の意味と違った理解がなされている場合があるそうです。安田さんは古典をその時代の漢字に直して読むことで、古典そのものに向き合うことを試みられています。

 

そうすると、本来と意味が全く変わっているものがあることに気づかれます。その最たるものが

「四十にして惑わず」。

 

『三十にして立ち、四十にして惑わず、五十にして天命を知る。』 このフレーズは耳にされたことがある方も多いでしょう。

 四十歳で迷いがないなんて、四十歳をはるかに超えてしまった今の私は「迷いだらけでごめんなさい(T_T)。」と言った気持ちです。

 

安田さんによれば「惑」という漢字は孔子の時代にはなく、その時代に存在した文字に当てはめると「或」だった可能性があるとのこと。

「或」という文字はもともと「区切る」という意味。となると、これは「四十にして惑わず」ではなく、「四十にして区切らず」という意味と考えることができるわけです。

  

 四十歳くらいになると、どうも人は自分を区切りがちになる、自分を限定しがちになる。自分ができるのはせいぜいこのあたりまでた。自分の専門外のことはできない。そんな具合にです。それではいけないというのが、「四十にして区切らず」だと思います。そして、様々なことにチャレンジする。その結果として訪れるのが、「五十にして天命を知る」なのです。

 孔子の時代の「天命」とは、「自分が生まれつき持った刻印」を意味しました。現代風に言えば「本当の自分」です。自分の本当の刻印は自分ではなかなかわからない。それを知るには、それまで自分が手を出さなかったことをあえてやってみることが必要だ。年齢を重ねて固まりだした自分というものを、あえて壊してみる。それが「四十にして区切らず」なのです。

安田登『役に立つ古典』(NHK出版)

 

 

おお!なんと勇気づけられる言葉でしょう!!

四十歳で落ち着いている場合ではないのです。自分の枠を限定することなく挑戦し続けることで、ようやく 「本当の自分」に出会えるのです。

まあ、私の場合は、もう「本当の自分」に出会っていなくてはならないのですが(汗)、そこは拡大解釈。既存の枠を破壊し、自分を拡大中。

さあ、どこまで拡大できるか挑戦です!

 

最後にお知らせです。

9月12日(木)~9月23日(月)に原画展を開催します。

 

『ことばの生まれる景色』nakaban原画展〜『ことばの生まれる景色』(ナナロク社)刊行記念〜

 

展示と合わせて関連書籍の販売も行います。それからnakabanさんデザイン「わおん書房」オリジナルスタンプによる特製しおりのプレゼントもあります。

是非、この機会に会場にお越しください。

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*わおん書房では12点の原画を展示。写真はミヒャエル・エンデ「モモ」。こちらも展示されますのでお楽しみに!

 

絵と文で本を旅する四十景~福井編~

「本屋『Title』店主・辻山良雄が、一冊の本とそれを端的に表していると思った一節を選び、画家のnakabanがそこからイメージを膨らませた絵を描く。」

2017年1月から東京・荻窪の本屋「Title」で行われた3回の展示をベースに、

書籍のための新たな書き下ろしを加えた40の絵と文からなる『ことばの生まれる景色』(文・辻山良雄、絵・nakaban)が、ナナロク社より刊行されました。

絵と文で、本を自由に旅する展示、ぜひ原画の迫力をお楽しみください。

 

*原画展ご来場のかたに、「ことばの生まれる景色」オリジナルしおりをプレゼントします。

 *この原画展は、1年をかけて全国の本屋さんを巡回します。

 

全国での原画展にあわせ、nakabanさんにそれぞれのお店や土地をイメージした絵を描いていただき、それをもとにスタンプを作りました。

会場には本書で紹介した「ことば」を印刷した、特製しおりとしおり紐をご用意しています。ぜひスタンプを押してお持ち帰りください。

「わおん書房」のオリジナルスタンプを設置して、お待ちしております!

 

【プロフィール】

辻山良雄(つじやま・よしお)

1972年兵庫県生まれ。書店「リブロ」勤務を経て、2016年1月、東京・荻窪に本屋と

カフェとギャラリーの店「Title」をオープン。新聞や雑誌などでの書評、カフェや美術館の

ブックセレクションも手掛ける。

著書に『本屋、はじめました』(苦楽堂)、『365日のほん』(河出書房新社)がある。

Title : http://www.title-books.com/

 

nakaban(なかばん)

1974年広島県生まれ。画家。旅と記憶を主題に絵を描く。絵画作品を中心に、イラストレーション、

絵本、文書、映像作品を発表する。

新潮社『とんぼの本』や本書の著者・辻山良雄氏の本屋「Title」のロゴマークを制作。

主な著書は書籍『窓から見える世界の風』(福島あずさ著/創元社)、絵本『よるのむこう』(白泉社)

『ぼくとたいようのふね』(BL出版)など。

https://www.nakaban.com/

 

10年日記♪

こんにちは、わおん書房です。

 

根っからのアナログ人間なので、書くことが好きです。

メモ魔であることは先日ご紹介させていただきましたが、それ以外にも毎日書いているのが日記。

かれこれ書き始めて8年目になります。

 

waonbooks.hatenablog.com

 

きっかけは母がつけていた10年日記。

10年日記は1ページ1日になっています。1日分は4行しかないのですが、1ページに同じ日付の日記が10年分記載されることになります。

そう、10年かかって完結する日記なのです。

(私が使っているのは写真右の「石原の10年日記」。B5版(縦26×横19cm)で全500ページほどあります。)

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年頭に日記をつけ始めても続いたためしのない私ですが、母が10年日記を完成させたのを見て一念発起!

続くかどうか分からなかったので、手始めに3年日記からスタート。3年日記を完成させ自信がつき、2015年からは10年日記をスタートさせました。

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10年日記の楽しいところは、去年までの同じ日に何をしていたのか振り返ることができるところ。

私の場合はガーデニングが趣味なので、

「あ、去年は今頃もうゴーヤの苗を植えてる!」

「そろそろバラの剪定をしなきゃ…。」

と、庭仕事のタイミングを知ることもできます。

あと、不思議なことに前年同じ日に同じものを食べていた!なんてこともよくあります。

 

そういう意味では、10年日記を続ける上で最大の試練は1年目と言えるかもしれません。1年目は白紙のページを埋めていくだけなので、每日が単調で挫折する可能性が高いです。

 

続けていくコツは、どうしても毎日書かなくてはいけない!と思わないこと。

2,3日空欄があってもOK!

苦しみながら書く必要はないですよね。誰のためでもない自分の日記なのですから。

 

あと、書くことに困ったら、私はその日食べたものを思い出して書くことにしています。朝、昼、晩、食べたメニューとその感想とちょっと書けば、4行なんてあっという間に埋まってしまいます。

 

文房具に凝るのもいいかもしれません。

私はお気に入りの万年筆があり、それで日記を書くことにしています。万年筆は使わないとペン先が傷んでしまうので、毎日使うとメンテナンスにもなりますし万年筆がだんだん自分の手に馴染んでくるのも楽しいものです。

 

昨年、一昨年の自分が何を考えていたのか、それがどう変化しているか、自分の変遷を知ることができるのも10年日記の醍醐味。

5年前の私は組織に属して働いていましたが、今は本屋の店主。

現在5年目の10年日記が完成する頃、私は何を考え何をしているのでしょう?

想像するとワクワクしてきます。

 

10年日記は私が買った当時で5千円ほど。少々値がはるのですが、1年で500円と考えたらお得ですよね。

興味がある方、是非オススメですよ!

夏の思い出

こんにちは、わおん書房です。

 

連日猛暑日が続く福井。

私が子どもの頃は、家にエアコンもなく扇風機だけの生活でした。

お風呂上がりに扇風機の風にあたって

「あ~涼しい!」

と喜んでいたものです。

一体いつから夏はこんな殺人的な暑さになったのでしょう?

 

さて、写真のデータを整理しながら

「去年の夏は何してたっけ?一昨年の夏は??」

と振り返っていたら、思わず時を忘れてしまいました。

 

去年(2018年)の夏。7月上旬から猛暑日が続き、今年以上に暑さが辛かった!

そんな中、8月に本屋としてあるイベントに初出店しました。

まだ店の名前も決まっていなくて、手持ちの本をかき集めて出店した古本市。

初めてお客様に本を買っていただいた忘れられない日となりました。

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記念すべきお客様第1号。車が大好きなボクはずっと窓から車を眺めていました。

 

2016年の8月は伊吹山に登っていました。

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滋賀県伊吹山は福井からアクセスがいいのと、標高1377メートルのほとんど頂上近くまで車で行ける気楽さもあって、よく出かける山です。

そして、こちらは高山植物の豊かさでも知られる山。7月下旬から8月上旬は特に美しい花がたくさん見られます。

 

 2014年の夏は福井市立美術館で北斎展を鑑賞していました。

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 パネルの前で記念撮影(母)。

 

この日は朝から暑かったためか来館者が少なく、じっくり鑑賞できました。

木版の彫りの美しさや色の微妙なニュアンスに感動。

 

更にさかのぼって2010年の夏。

家族での海外旅行。この年は父の体調が良かったことから、フランスまで足を伸ばしました。 

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 ノートルダム。このあと焼けてしまうなんて思いもよりませんでした(T_T)。

モネのお庭もきれいだったなぁ。

 

暑さの中の現実逃避。

写真の整理と偽って、しばし懐かしい記憶に思いをはせました。

 

さあ!現実に戻らなければ…。

台風の接近で雲が不穏な動きをしています。

どうか大きな影響が出ませんように。

 

14歳の私へ

こんにちは、わおん書房です。

 

夏真っ盛りの8月ですね。

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 猛暑日の続く福井ですが、2,3,4日は恒例のフェニックスまつりでした。

普段は人通りもまばらな駅前の電車通りが人でいっぱいに!

「あれ?福井ってこんなに人がいたんだぁ~。」

家族連れ、浴衣を着たカップル、県外からの旅行客の方、みんな入り乱れて祭りを楽しんでいる様子に、なんだか嬉しくなってしまいました。

 

さて、毎月楽しみにしているこちらの新聞記事「14歳の君へ」。

様々な分野で活躍する方から中学生に向けてのメッセージです。

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今回は社会学者の岡檀(おかまゆみ)さん。

 

まず、冒頭のこんな言葉にひかれました。

『子どものころはよく道草をしました。…研究も時々脱線しますが、思わぬ発見もあります。将来の目標は大切ですが、絶対必要でもないし、一直線に進むのでなく道草も大事だと感じます。』

思えば私の人生は脱線だらけ。道草や遠回りもずいぶんしてきたなぁ。

 

そしてこんな言葉も。

『「みんながするから」ではなく自分で決め、他人の考えを尊重する。大事なのは、周りとちがった行動をしても仲間はずれにされないこと』

『「どうせ自分なんて」と考えない。ちっぽけな存在でも絶対にゼロじゃない。』

 

人と違ったことをすると受け入れてもらえず、時には仲間はずれにされがちなのが日本の社会。特に中学・高校では同調圧力が強く、小心者の私は仲間はずれにされないように人の顔色をうかがってばかり。自己肯定感が極端に低い上に友達も少なく、「どうせ私なんて…」といつも感じていました。

 

でも、今ふり返ってみると、道草や遠回りで無駄だったことはひとつもないし、中学・高校のときの友達が、今、本屋を訪ねてきてくれます。

 

今の私が14歳の自分に言葉を贈るなら…

「もっと自分を信じていいよ。」

 

他にも岡さんは、物事を感情的に判断するのではなく、統計的に観察し理解することで冷静に状況判断することができるようになる。そしてそれは生きる力につながると説かれます。

 

私が14歳のときに、こんなアドバイスをしてくれる大人がそばにいてくれたらなぁ…。

せめて、迷える14歳にアドバイスや救いの手をさしのべられる、頼れるおとなになりたいと思う今日このごろです。