福井で小さな本屋はじめました。

JR福井駅前に小さな新刊書店「わおん書房」ができるまでとそれからの記録

工事経過報告~左官工事中です。~

こんにちは、わおん書房です。

 

こちらは今日のわおん書房。

一昨日あたりから壁の左官工事に入っていただいています。

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壁を塗っていく前の下処理に時間がかかっているそうで、本格的な塗りはこれからだとか。なんでも基礎が大切なんですね。

 

ところで、昨日の福井はとつぜん冬に逆戻り。

夕方、雷が鳴ったと思ったら、突然あられが!

「冬にかみなり??」

よく驚かれるのですが、北陸では冬に雷が鳴ることが珍しくありません。

たいていは天気が荒れて雪が降る前ぶれ。

こうした雷を「雪起こし」と呼んだりします。

 

ほとんど積雪がなかった今年の冬。

でも、過去には3月にどかーんと雪が降ったこともあるので、まだ油断は禁物!?

冬用のコートをクリーニングに出すのはもう少し待つことにします。

新刊書店経営の現実

こんにちは、わおん書房です。

 

ここ何年か、ちょっとした本屋ブームが続いています。

個性的な本屋さんが次々に誕生し、本好きとしてはうれしい限りです。

その一方で、街から新刊書店が消えていくという話をお聞きになったことがある方も多いと思います。

正直、新刊書店の経営は厳しさを増しています。

 

海外の大手Web通販サイトの拡大や電子書籍が大きな脅威となっているのは間違いありませんが、それだけではありません。

 

まず挙げられるのが粗利率の低さです。

俗に飲食50%、アパレル60%などと言われていますが、新刊書店の粗利率は20%程度です。1,000円の本を売っても儲けは200円。

 

粗利が低くなる要因としては、業態や流通の複雑さがあります。

新刊書店は通常、取次と呼ばれる卸(おろし)を通して本を仕入れます。この際、仕入れた本が売れ残ったら返品が可能な委託販売制という形が取られます。

委託販売制とは以下のとおり。

売店がメーカーの生産した商品を,買切りではなく,返品可能な委託という形で仕入れることのできる制度。出版界では一般に,出版社が発行した新刊書は書籍取次を経由して書店へと配本されるが,委託販売制により,一定期限内であれば,書店は仕入れた商品を再び取次を通して出版社に返品できる。

 

そうなんです。本って売れ残ったら返品できるんです!(私、書店で働くまで知りませんでした。)書店は在庫リスクを負うことはなくなりますが、その分、粗利は低くなるというわけです。

 

新刊書店では日々新しい本がどんどん入ってくる一方で、店に並べきれなくなった本を箱に詰めてどんどん返していきます。年間7万点とも言われる新刊がどんどん入荷してくるのですから、返品作業が1日の業務に占める時間はばかにならないばかりか、返品には送料がかかります。

「この作業って、本当に必要なの?…」

返品の本を箱に詰めながら思わずにはいられませんでした。

 

ノーリスクという安心感が 書店の創意工夫(営業努力)を奪っている面があるのは否めないと思います。

 

 

粗利率以外にも、著作物の再販制度(再販売価格維持制度)の問題もあります。

 

一般社団法人日本書籍出版協会によれば、

著作物の再販制度(再販売価格維持制度)とは、出版社が書籍・雑誌の定価を決定し、小売書店等で定価販売ができる制度です。独占禁止法は、再販売価格の拘束を禁止していますが、1953年の独占禁止法の改正により著作物再販制度が認められています。

この制度により書店は定価以外での書籍の販売をすることはできないことになっています。 出版文化の保護が図られる一方で、価格競争のない業界は停滞する面もあるのではないでしょうか。

 

こんな厳しい状況の中で、新しい本屋は挑戦を始めています。

 

取次を通さず買い切りで本を仕入れる新刊書店が増えているのは、粗利率を少しでも改善したいためです。そのかわりリスクを負うことになりますから、どんな本を仕入れるか見極めが重要になります。

様々なイベントを企画するのも、少しでもお客様に足を運んでいただき本と出会っていただきたいから。

本屋を続けるために2足のわらじ(本屋以外の収入の道を持つ)で頑張るなど、なりふりかまっていられません。

 

 

なんだか今日は重い話になってしまいましたね。

つい、熱く語ってしまってすいません…(汗)。

小さな新刊書店、みんな頑張ってますので、足を運んでいただければうれしいです。

 

気分を変えて、こちらは今朝の福井市足羽川堤防の桜。

まだ蕾は固いですね。

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この蕾がふくらんで、花が開いて、散って、葉桜になる頃、わおん書房オープンです。

 

 

 

 

 

本から広がる世界

こんにちは、わおん書房です。

 

昨日は仕事の打ち合わせでお隣りの石川県加賀市に行ってきました。

せっかく加賀市に行くので、かねてから行きたいと思っていた中谷宇吉郎 雪の科学館に寄り道。

 

中谷宇吉郎さんは世界で初となる人工雪の製作に成功した物理学者で、石川県加賀市片山津のご出身です。

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湖に面した建物は、雪をイメージした六角塔が目印。

全体的にこじんまりとした建物ですが見晴らしが良く、とても落ち着いた居心地のいい空間です。

 

中谷宇吉郎さんの研究について写真や映像で知ることができるだけでなく、ちょっとした実験を体験することもできます。

私は氷のペンダントを作る実験をしました。

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*熱伝導を利用した器具であっという間に氷のペンダントが出来上がります。

 

展示を見て心惹かれたのは、中谷宇吉郎さんが扇子を手に舞っている写真。

海外の学会等に参加する際は着物と小道具、レコードを持参し、レセプション等で踊ってみせたとか。外国の方には大好評だったようです。

 

自分の研究対象だけでなく、あらゆることに心を開き興味を持つことは、結果的に研究を深めることにもつながったのではないかと思います。

 

中谷宇吉郎さんご自身に興味がわき、帰りがけに受付に並んでいたこちらの本を購入しました。表紙をめくった部分に記念のスタンプも。

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思えば、中谷宇吉郎さんのことを知ったのも本がきっかけでした。

本によって、また新たな「!」に出会った1日でした。

 

わおん書房のオープン日が決まりました!

こんにちは、わおん書房です。

 

ようやくオープンの日程が決まりました。

オープンは4月19日(金)です。

 

予定よりオープンの告知が遅くなってしまい申し訳ありません。

工事のスタートが遅れたり想定外のハプニングがあったり理由はいろいろですが、結局のところ店主の腹が決まるのに時間がかかったというのが正直なところです。

 

「準備が間に合うかな?」

「やり残していることはないかな?」

店を持つのは初めてなので不安はつきませんが、何事もやってみないことにはわかりません。

「まあ、なんとかなるか。」

良い意味での開き直りも必要ですね。

 

…ということで、オープンに向けてカウントダウンが始まりました。

オープンまであと46日。

みなさまをお迎えするべく準備に邁進します!

 

↓ 塗り直してきれいになった入口ドア周辺。

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判断に迷ったとき

こんにちは、わおん書房です。

 
自分がこれまで経験したことのないことをする時、迷ったりとまどったりする場面にたくさん遭遇します。
そんな時、みなさんは何を基準に進むべき方向を判断しますか?
 
私の判断基準は、「直感」です。
 
もう少し言葉を加えるなら、好きか嫌いか自分の本音に正直になるということでしょうか。過去の経験上、自分の本音に背いて判断した時は思うような結果を得られなかったことが多いような気がします。
 
「直感」で判断するというのは、何も考えずにインスピレーションだけで決めるということではありません。熟慮する時間も必要だと思います。でも、多くの判断を重ね失敗を繰り返した上での「直感」は、思った以上に間違いない気がします。
 
それ以外に、常日ごろ座右の銘とし判断の拠り所としている言葉がいくつかあります。
まずは、こちらのコミックで見つけた言葉。

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「間違ったと思ったらすぐやり直すのよ。後悔が少しで済むわ。」

主人公の女性はオペラ歌手を目指しています。そんな彼女の迷いに気づいた銀座高級クラブのママが主人公に対して言った言葉です。

 

人間誰でも間違いはあります。

間違うと焦ってオロオロしてしまいがちですが、そんな時こそ冷静に軌道修正することが大切だと思います。

「わぁーーーやっちゃったーーーー!!」

となった時にこの言葉を思い出すようにしています。

 

もうひとつ座右の銘としているのが

 

 Go where nobody has gone,

 Do what nobody has done.

 

これは、APU学長の出口治明さんが卒業生に贈った言葉です。

新しいことを始めてわからないことだらけで不安にかられた時、手帳にメモしたこの言葉を見返しています。私に勇気を与えてくれる言葉です。

 

さて、今日から3月。

春が近づいてきましたね。

わおん書房のオープンまであと少しです。

 

工事経過報告~棚ができあがってきました♪~

こんにちは、わおん書房です。

 

久しぶりに店舗をのぞいてみると

お!新たな変化が…

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両側の壁に棚ができてる!!

ちなみに先週金曜日の状態がこれ↓

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そして昨日の状態↓

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柱と柱の間に棚がぴったり収まっています。

向かい側の壁はこんな感じ。

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まだまだ工事は途中段階ですが、

「ここにどんな本を並べよう?」

妄想しだすとニヤニヤが止まりません。


このあと、この本棚はどうなっていくのでしょう?

楽しみです。

 

 

営業許可申請に行ってきました。

こんにちは、わおん書房です。

 

昨日は、福井県福井健康福祉センター(保健所)へ営業許可申請に行ってきました。

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*写真は提出した書類の一部です。

 

飲食に関する営業を行うときは、保健所に営業許可申請を行う必要があります。

申請にあたっては提出しなくてはならない書類がいくつかあります。

 

・営業許可申請書(法人の場合、登記簿の原本を添付)

・施設平面図

・構造設備仕様大要

・付近見取り図(Googleマップの印刷でもOK)

・調理師・製菓衛生師の資格がある場合は免許証のコピー

・誓約書(食品衛生責任者が調理師や製菓衛生師の資格を持っていない場合に提出)

 

申請には費用(申請手数料)も必要です。

喫茶の申請は9,600円、飲食店の申請は16,000円になります。

申請後に現場で保健所の検査を受け、問題なければ許可証が交付されます。

なお、検査を受けることも考慮して許可申請書は営業開始予定日の2週間前までには提出しましょう。

 

福井県の営業許可申請に関するサイトはこちらです。ご参考まで。

www.pref.fukui.lg.jp

 

営業許可申請で重要なのは、店舗の設計図が出来上がった時点で(工事着工前に)早めに保健所に相談すること。

飲食関係設備では、キッチンは2槽シンクが必要だったり、手洗い場の数や設置場所、カウンターの高さ等々、様々な決まりがあります。土壇場で不許可となれば工事のやり直しで追加費用がかかるばかりか、オープンも先延ばしになってしまいます。

図面の段階で、どんどん保健所の担当者に聞くことが大切です。

 

当店は3月の中旬に検査を受けることになりました。

どうか無事に許可となりますように。